California部屋探し記録

本格的に住むのにあたり、いろいろやらないといけないことは多いが、その中でもかなり優先しないといけないのが部屋探し。仮住まいしているホテルには1月中旬までしかいられないので、それまでにメドをつけておかないといけない。あと、領事館への在留届けとか日本に残してある各種口座の住所変更とかのためにもさっさと決めておいた方がいいだろう、ということで着いた翌日(12/29)から空き時間を中心にさっそく活動した。

前回日本国内で引越ししたときはスケジュールに余裕があったのと、元来の優柔不断さの相乗効果でずいぶん長く悩んでしまったが、今回は時間がないのである程度割り切って決めてしまうしかない。ざっくり考えている条件としては

通勤距離を考えて、地域的には北はSan Mateo、南はMountain Viewくらいまで。 Nijiyaに近いと嬉しいが、強くはこだわらない
基本的には1 BR希望
月家賃は$1500程度以下
安全重視。地域的に安全であることは当然として、できれば建物や駐車場のセキュリティがしっかりしていることが望ましい
できれば静かなところ(地域、部屋の両面で)

手順としては、とりあえずhousing maps (craigslistとgoogle mapsを連携させたページ)でSF Peninsulaの$1250-$1750あたりの1 BRの条件をざっくりチェック(このページは、数日経つと古いのが消えていくようなので、マメなチェックが必要)。そこそこよさそうな物件については Apartment Ratings での評価なども確認。ぐっときた物件については現地まで行って外から眺めてみる。検討対象物件についてはできる限り昼と夜の両方行ってみて夜でも危なくなさそうか確認。さらによさそうだったら連絡を取って内見、という感じ。 craigslistに記載の電話番号に電話するとアパートのmanager=管理人につながるので、記載されていた物件に興味があるので中を見たいというと見せてもらえる。今回の経験の範囲ではメール(アドレスが書いてある場合)で連絡を取ろうとしても返事がないことが多かった。電話の方が確実。また、一回でつながらなくても、メッセージを残しておくとちゃんとコールバックがかかってきた。
内見にあたっては、地球の暮らし方を参考にこんな感じのチェックリストを用意してざっと確認した。日本での部屋探しでの感覚と大差ない部分も結構あるが、光熱費などがどの程度家賃に含まれているかとか、キッチンの設備(備え付けの物件が多い)のチェックなど、当地ならではな部分もある。

その他、知り合いから聞いた情報などに基づくメモ:

日本(より本質的には外国)から来たばっかりの初回は審査を通すのが大変らしい。賃貸の履歴もないし、(普通は)クレジットカードを持ててないのでクレジットヒストリーもないから。申し込んだ後にダメと言われることのないように最初のコンタクト時に聞いておいた方がよさそう。ちなみに、これの執筆時点ではSSNも取得していないが、内見するだけならパスポートをIDとして提示すれば問題ない模様。
1/5追記: これまでに内見した4件では、クレジットヒストリーは必要なく、収入のアテを証明するもの(job offer letterなど)があれば十分とのことだった。一安心。内見するのにパスポートが要らないところもあった。
上記審査の問題とも関連して、借り主が条件的に難しそうな場合、 minority系人種だと門前払いを食うこともあるとかないとか。なのでアジア人ならアジア系が多く住んでいて理解のあるエリア(San Mateo, Mountain View, Cupertinoなど)がよいのでは、というアドバイスももらった。(人種での差別は法律上は禁じられているはずなので、これは都市伝説かもしれない。)
エアコンなしの部屋も多いようだが、あればそれにこしたことはないとのこと。夏にはたまに摂氏40度近くまで上がることもあるとか。ただし、夜寝るときに涼しければいいという程度なら、ポータブルなエアコンもどき(具体的にどんなものかは不明)を個人で買って使う手もあるらしい。
Water tankの容量も要チェック。ぼろいところだと、お湯を十分に出せずにシャワーを浴びている途中で水になるところもあるらしい (日本のある程度のまともな物件では考えられない話だ…)。
wall-to-wall carpetという条件は防音対策上かなり重要らしい。日本だとRCをはじめとしたしっかりした構造の住宅も結構あるが、この辺のは築年数が古い物件が多いせいもあるのか、全体に壁や天井が薄いため、上下左右からの音が漏れやすい(らしい)。 carpetによって上からの音をかなり軽減することができるらしい。日本だと(たぶん)人気の高いフローリングのような床はむしろ最悪だとか。

候補地の記録

Mountain View 某所, $1545-$1595

1/29: とりあえず外観だけというつもりで見に行ったが、なかなかよさそうなのでその場でモデルルームも見学した。エアコンは3Fの部屋にしかない。エレベータはぼろいのが一応ある。建物と駐車場はgated。ただし中庭にはその気になれば簡単に柵を乗り越えて入れそう。 Mountain Viewでは(たぶんほぼ全域で) google wifi による無料のconnectivityが提供されていて、ここもその対象内。 cable ready (comcast). water tankは共用のものが一つ。家賃が微妙に高い(3Fで$1545, 1Fの庭側の部屋で$1595)のがちょっと痛い。場所的にはわりと便利そうなので仕方ないところか？
部屋の写真はこの辺に。

Arastradero West (Palo Alto, $1550)

基本情報: 724 Arastradeo Road, 650-493-8007, Craigslist(link expired), Apartment Ratings

条件的にはよさそうなので夜に外観だけ見に行ってみた。見たところ建物と駐車場(の少なくとも一部)はgatedの模様。厳しめのコメントが多い(ように思われる)Apartment Ratingsの中ではかなり高い評価を得ている(が、母集団は比較的小さく、古いコメントが多い)。これで$1550というのは他と比較するとかなり安いような気がするが、よほどいまいちな部屋なのか、地理的にやや外れの方にある分、不便ということで人気が下がっているのか？ Stanfordの紹介ページによるとエアコンはない模様。とりあえず内見の価値はありそう。
1/2追記: 内見した。北東サイドなので高校からのノイズは心配しなくてよさそう。また、夏場の気温についても有利。 Arastraderoからはまあまあ離れているが、結構車通りがあり、窓を閉めても多少音が聞こえてくる点は気掛かり。ベッドルームの窓に鍵がかからないのと、リビングの窓の鍵が壊れているのも不安(直すとは言っていたが…)。あと、全般的には古くさい感じが残っていてあまりちゃんとメンテされてない感じもある。オフィスが休日休みというのもマイナス。値段については、実は$1500だった。これでかなりぐっときて、思わずその場で申し込もうかとも思ったが、一応保留。
1/7追記: 他にいいところがなければここでもいいという気がしてきた。電話したらまだavailableとのこと。金曜日の午後には部屋がclean upされてるということなので、それまでに他に決めてなければそのときもう一度見て決めてしまうつもり (…になりかけたが結局逆転した。下記参照)。

Stanford Villa (Palo Alto, $1495)

基本情報: Craigslist(link expired), Apartment Ratings

Apartment Ratingsのコメントからすると悪くはなさそうだが、caltrainのすぐ側なのでうるさいかも…。あと、feature的にはgatedではなさそうな雰囲気(とりあえずメールを送って質問してみたがなしつぶ)。

Hillsborough Plaza (San Mateo, $1320, studio)

基本情報: 250 Baldwin Avenue, San Mateo, CA 94401, (650) 344-5557
Craigslist(link expired), Apartment Ratings

studioだけど場所は便利そう。Apartment Ratingsの評価は割れているが、敷金が返ってこないのが主要な問題だとすれば、その分を家賃と思って諦めておけばよさそう。noiseに関する評価が割れているのはちょっと気になる。
1/3追記: 実際に見に行ったら$1470と言われた。コンクリート造りなので隣室との音の問題はなさそう。ガス・水道・電気・ゴミは家賃に含まれている。 water tankは共用のものが一つ。駐車場が有料(月$50)なのも痛い。エアコンなし。

名前不明 (San Mateo, $1310)

基本情報: 2831 Flores St, San Mateo, (650) 345-7433
Craigslist(link expired)

Feature的にはよさそうだが、それにしては安すぎ？場所的には静かそう。
1/5追記: あまり期待はしてなかったが一応内見した。壁は厚くはないので音はそこそこ漏れるかも。建物全体でwasher/dryer各2つずつというのはちょっと少ないような気も。エアコンなし。cable ready (comcast). 駐車場はgated, 建物の入口もlockされている。 6ヶ月lease, あとは月々での更新。コストパフォーマンス的にはかなりいいような気がする。あとは1階という条件と、locationをどう考えるか。

Parkview Apartments (Mountain View, $1360)

基本情報: 529 Taylor Court, Mountain View, CA 94043, 650-961-9005
Craigslist(link expired), Apartment Ratings

specだけからすると、値段の割には条件はよさそう。 Apartment Ratingsの評価もすごく高いが、妙にあっさりしたコメントが多かったり、満点が多かったりとか、やらせかも、という不安もある。gated/lockedではなさそうな感じ。壁が薄いというコメントは気になる。
1/6追記: 実際に行ってみたら、やっぱり普通のおんぼろタイプだったため候補外に決定。やはりこのあたりのエリアでそれなりの機能を追求するなら最低$1500は覚悟しないといけないようだ。

134 Elm (San Mateo, $1515)

基本情報: 142 Elm Street Suite 101, San Mateo, CA 94401, 650-344-2234
Craigslist(link expired), Apartment Ratings Apartment guide.com(間取り付き)

Apartment Ratingsのコメントは一つしかないので参考にはし難い。gated communityらしい。場所的には便利そうな所だが、それでこの家賃ということは他になにか問題があるのか？
1/3追記: 電話してみたら$1700超と言われた…高すぎるので候補外。

申し込み

一通り内見し、しばし考えた結果、最終的にMountain Viewの某所に決めた。 San Mateoの名無し物件は、必要な条件を満たしていて家賃も手頃ということでかなり惹かれるものがあったが、せっかくbay areaに来たなら、 silicon valley系ハイテクエリアにしばらくは住んでみるべきではと思い直し、San Mateoエリアは候補から消えた。
最終的に候補に残ったのはMountain View某所とArastradero West。この二つはどちらでもいいかと思ったが、Mountain Viewの方が家賃は高いものの便利そうというのと、いざとなればcaltrain通勤も可能かもという点で自由度が高いのと、managerが日曜もいて仕事もちゃんとしてくれそうだったというあたりが決め手になった。ただ、悩んでいる間に内見した部屋がどんどん埋まってしまい、結局家賃は$1570に。想定レンジより若干高めながら、googleに魂を売るつもりでfree wifiを利用すればネット接続費用が要らなくなるし、固定電話も持たないことにすればまあ許容できる範囲内かということで妥協した。 1-2年住んでみて、大体勝手がわかって土地的にもどこでもいいと思えるようになったら引っ越す手もあるだろうということで。

1/7に申し込み。予約のためにsecurity deposit(敷金)相当額を預ける必要がある (実際に入居すると預けたお金は敷金の扱いになる)。クレジットカードや現金での支払いを受け付けてくれず(という例は多そう)、この時点ではcheckも切れなかった(*)ので、トラベラーズチェックを銀行に持ち込んでmoney order(銀行振り出しの為替)を作って支払った。 $650のdepositに対して$5の手数料を取られたがまあやむなしか。

(注*)そもそもこの時点で銀行口座を持っていなかった。また、本来は銀行口座を持つために permanent address を求められるのが普通と思われ、ここはその permanent address を得るための手続きであるから、移住に伴って生じるchicken and egg問題の一つということになる。TCもしくは何らかの手段で用意した現金をmoney orderにして支払うというのはこの問題を解決する手段としては比較的正攻法といえそう。ただし、permanent addressなしにごり押しで銀行口座を開設してしまった例もあるようだし、他にも交渉次第でいろいろ突破方法はあるだろう。

ガスと電気の開設

申し込み時点で、入居までにPG&Eの account numberをもらっておけと言われる。 1/9に電話してみたら、まあ予想通りというかbusyと言われるものの、電話番号を入力してcallbackするというオプションがあり、それを選択したら割合それなりの時間にちゃんとかかってきた。住所とSSN、入居日、apartmentかhouseか(この場合前者)、 lockedかどうか(この場合locked)を聞かれる。さらに、rental agreementとIDをfaxせよと言われたのでその日のうちにすませた。

1/10に自動音声の電話がかかってきて、そのうち連絡します、とのことだったが、夕方になってもかかってこない。こっちから再び電話したところ、現在documentのreview中ということだった。自動音声の電話はdocumentを受け取ったというACKに過ぎないらしい。

結局入居日になっても電話は来ず。しょうがないのでmanagerにはその旨伝えたところ、PG&Eに連絡しているのなら入居は問題ないとのことだった。要するに、PG&Eから見て空き屋のはずの部屋が電気やガスを使っている、という状態になっていなければよいということのようだ。

1/14にもう一度電話。相変わらずreview中とのことで、こちらとしては手の打ちようがない。これはなんだかはまりそうな予感…。

1/22にもう一度電話したら、手続き完了してると言われてその場でアカウントナンバーを教えてもらえた、ので解決したといえば解決したが、向こうから連絡してくることになってたはずなのにまったく納得いかん。また一つUS qualityを思い知らされたのと同時に、自分からしつこくpush しないと何も進まないということを改めて学習した。

住宅保険

入居時にDirect Access Renters Insurance という住宅保険のパンフレットをもらったが、その場ではよくわからなくて保留にしていた。が、このページにもあるように、liability(賠償責任)を考えると住宅保険には入っておくべきだろうし、職場で聞いたらパンフレットに記載の契約条件は悪くなさそうということだったので、素直に紹介された保険に申し込むことにした (悩んでいるうちに入居から4日経ってしまったが、本来ASAPで入るべきだろう)。自分の持ち物については、まあそんなに高価なものもないし、保険に入る主目的がliabilityのヘッジであることを考えて最低coverageの $20000コースを選択。同じ理由でCalifornia専用optionの地震保険もパス。これだと通年の保険料が$216になる。 liabilityについては$100000までしか保障されず若干不安が残るので、そのうち必要になるであろう自動車保険の補助という意味とあわせていずれアンブレラ保険にでも入る必要があるのかも。

Email: jinmei at kame dot net
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