Jun 18

一つ前のエントリの続き。gccの_Unwind_Backtrace()には、フレームポインタなしでコンパイルされたコードに対しても動くという特長がある。はじめは、最初のフレームのときだけbuiltin関数に頼った後はレジスタの値を復元しながら巻き戻していくのでそういうこともできて当然、くらいに思っていたのだが、調べてみたらかなりtrickyだということが判明した: (少なくともFreeBSD/i386の場合)フレームポインタなしでコンパイルすると、gccは各フレームにおけるスタックの伸縮状況を細かく記録するFDEを作る。_Unwind_Backtrace()で巻き戻すときは、レジスタの状況にはほとんど頼らず、一つ前のフレームにおけるスタックの開始位置から、FDEに記録されている現在のフレームのスタックのサイズ分を差し引いて、直接現在フレームのスタックの位置を計算している。
単に_Unwind_Backtrace()を使うだけなら、こんなことまで知ってる必要はまったくないのだが、せっかく時間をかけて調べたのでこれもメモとして残しておくことにする。
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