Feb 12

例年、正月に前年の収支を元に家計を見直して、ついでに資産運用状況も確認することにしている。過去の例にならって今年もその結果をまとめてみた。

運用資産全体の状況

2022年の運用利回り(内部収益率で計算)は-16.20%。高インフレと利上げ、それらに伴う株式や債券価格の大幅下落で散々な一年だった市場の状況に合わせて、筆者の運用成績も惨憺たるものであった。Great Recessionの2008年に記録した-19.18%に次いで過去二番目に悪い結果である。数十年ぶりとなるインフレが年間を通じて持続した(2022年11月時点での前年同月比headline/core物価はそれぞれ+7.1%、+6.0%)ことを考えると、実質では過去最悪と言ってもいいだろう。

運用開始の2002年からの通算利回りは4.81%。過去3年の異常なほどの好成績による「貯金」のおかげか、通算利回りの落ち込みがこの程度で済んだのは不幸中の幸いといえるかもしれない。

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Mar 25

2021年に個人的な事情にいろいろと変化が起きた結果、各種税優遇口座への拠出枠が増えた割に所得は減りそうな一方、2022年限りの特殊事情もあり、拠出戦略を含む資金繰りをかなり精密に考えないといけないということがわかってきた。(2021年を除き)これまでは優遇口座への拠出を何も考えずにどんどんmaxoutしていてもキャッシュフローに問題が出たり優遇枠を有効に使えずに終わるような事故を起こしたりすることも少なかった(ないとは言わないが)のだが、今年(から)はいままで以上の精密さが要求されそうである。

そこで、以前作成した「401(k)(自称)最強拠出戦略」を抜本的に改定した。改訂版戦略は、401(k)にとどまらず、その他の優遇口座への拠出や、日常生活費のためのキャッシュフロー、税金の源泉徴収額の調整なども統合したプランになっている(したがって、「など」がついている)。以下ではその詳細について説明し、さらにその戦略を実行するためのツールとなるスプレッドシートについても述べる。

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Mar 15

1週間ほど前に2021年分のtax return(確定申告)を完了した。申告作業に要したのは約13時間40分、2018年度分から利用しているFreeTaxUSAに今回もお世話になり、費用はState分のみでクーポン割引後の税込み$13.49であった。Federal、Californiaとも(いまのところ)ペナルティはなく、例外的にCaliforniaでは還付が生じて、全体では$100ほどのoweとなった。Safe harborに入った上で政府への無利子貸付(すなわち還付で戻ってくることになる源泉徴収)をできるだけ減らしたい筆者としてはやや残念な結果である。今回の申告では、そのこと以外にも想定外の事項がいくつかあったので、反省のためにblogにまとめておくことにする(今回限りの特殊事情でlessonを今後に活かせなさそうなものも多いのだが)。 More… »

Jan 17

例年、正月に前年の収支を元に家計を見直して、ついでに資産運用状況も確認することにしている。過去の例にならって今年もその結果をまとめてみた。

運用資産全体の状況

2021年の運用利回り(内部収益率で計算)は14.58%。21年も米国株式を中心に株式市場は好調、さらに昨年今一つだったREITがV字回復してさらに突き抜けた恩恵があり、また筆者個人の諸事情で例年にも増して運用行動がpassiveだったことも合わせて、運用成績も自然に良好なものとなった。

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May 03

例年、正月に(下記注)前年の収支を元に家計を見直して、ついでに資産運用状況も確認することにしている。過去3年の例にならって今年もその結果をまとめてみた。

注: 実際の作業は正月にしていて、このblogの内容もその時点でほとんど完成していたのだが、諸般の事情で投稿できる状態になるまでに4ヶ月もかかってしまった。資産配分状況等については、現時点(2021年5月頭)の状況とはすでにそれなりの差が生じているが、基本的に執筆当時の内容のままとしている。

運用資産全体の状況

2020年の運用利回り(内部収益率で計算)は13.12%。Covid 19による暴落が挟まった波乱の年だったが、通年で見れば世界の株式市場は19年に続いて大幅高(たとえばS&P 500は15%超の上昇)で終わり、基本的に手持ち資金を随時index fundに投入するだけのスタイルである筆者の運用成績もそれに追随して良好だったことになる。運用開始の2002年以来からの通算利回りは1年前の5.81%から6.66%に上昇、目安としている6%を上回り、渡米以降の年では最高値を更新した(渡米前は累計の期間が短く総残高も小さかったので通算利回りの幅も振れやすかったことを考えれば、運用開始以降の最高値と言ってもいいかもしれない)。
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Jun 17

今年は確定申告(tax return)の締切が延長になったので、safe harborの範囲内でできる限りoweが出るようにしている筆者としては急ぐ理由もなく、いまごろになって申告準備を進めている。そして、毎年のように現れる新しいblogネタに今年も遭遇してしまった。「日本で発生した利子に対して日本で源泉徴収された税金のうち、11月1日以降の徴収分についてはForeign Tax Credit(FTC)を請求できなくなる」(ちなみに来年からはすべて請求できなくなる)というものである。 More… »

Jan 05

例年、正月に前年の収支を元に家計を見直して、ついでに資産運用状況も確認することにしている。過去2年の例にならって今年もその結果をまとめてみた。

運用資産全体の状況

2019年の運用利回り(内部収益率で計算)は18.53%。2018年末の落ち込みから株価がV字回復して世界的に株高が続き、(おそらく)FRBの利下げで債権価格もREITも上昇と、あらゆる資産クラスで記録的な上昇という結果になった。2017年の16.47%を超えて、アメリカに来てからの単年度での最高記録を更新した。また、運用開始の2002年以来からの通算利回りは昨年の3.99%から5.81%に回復した(一応期待利回り6%を目安としているのでまだ不満ではある)。
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Mar 13

以前のblogに書いた通り、筆者の勤め先の401(k)プランは普通の会社員が期待できるものとしては「最強レベル」だと思うのだが、それゆえの複雑な仕掛けがいろいろと含まれていることもあり、筆者は2017, 18年ともかなり大きな失敗をしてしまった。2017年分は概ね手間の問題だけだったのだが、2018年度分については金銭的にもかなり手痛い失敗であった。そこで、今年(以降)こそはそのような失敗をしないで済むように、失敗のもとになった問題を踏まえて再発防止のための仕組みを導入することにした。

(2019年4月1日追記: IRSのcompensation limitを考慮に入れていなかったことに気がついたので、参照スプレッドシートと本文を若干改訂)

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Feb 23

以前のblogで、AMT適用になった年の申告で州所得税の還付を受けると翌年二重課税になり兼ねないという問題について考えた。このblogを書いた2017年春の申告(2016年分)は結局還付が出なかったため、そこでの心配も無用であったのだが、2018年春の申告(2017年分)では、AMTとitemized deductionと州所得税還付という条件が揃ってしまい、今回(2018年分)の申告で改めてこの問題を考えることになった。

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Feb 18

先程、2018年分の確定申告(Tax Return)の書類をe-fileした。筆者は、申告ソフトの分野では定番といわれる某Turb○Taxのひどいアコギぶりに嫌気がさして2010年からTaxActに乗り換えて以降ずっと愛用してきたのだが、今回ついにTaxActとも決別し、FreeTaxUSAに乗り換えることにした。結論から言えば、(少なくとも初期のTaxActをよかったと思う人になら)FreeTaxUSAは超お勧めである。筆者の観点でのFreeTaxUSAの特徴は以下の通り:

  • コストパフォーマンスが極めて高い。Federalについてはかなり多くのフォームを無料版でサポートしており、stateを付けても$12.95
  • 他社製品からの乗り換えは前年の申告書のアップロードである程度アシストされる
  • 機能的に最大の欠点はW-2や1099類の自動インポートやCSVアップロードの機能がないこと。逆にいえばそれらが不要であれば機能的にも大手版とそれほど遜色ない
  • 無料版でもカスタマーサポートはまずまずのレベル
  • 手取り足取り世話を焼いてくれる大手製品と比べるとおそらく多少の税制の知識は必要

全体として、基本的な税制に関する理解があることを前提として、税金を納めるために$100近い出費を強いられるのは耐えられないという向きには強く推奨できる製品だと思う。以下は上記の内容に対するもう少し細かい説明である。 More… »