Dec 27

Twitterでちょこちょこ進捗をつぶやいているが、紙媒体(とくに本)を電子化してせっせと処分している。以前から、おそらく二度と読むことのないような本が捨てられずに荷物になっている状況をなんとかしたいという漠然とした願望があったのだが、「整理HACKS!」を読んで、スキャナで本をPDFにして紙の方は捨てるというすばらしいアイデアに出会い、これこそ積年の問題を解決する方法だと確信した。

整理HACKS!―1分でスッキリする整理のコツと習慣

整理HACKS!―1分でスッキリする整理のコツと習慣
小山 龍介
東洋経済新報社, 2009-06

Amazonランキング: 659
Amazonおすすめ度: amazon rating 4.0

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結構役立つ内容が沢山ありました
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個人的には、2009年 BESTBOOK of the year!
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scansnapが欲しくなった!

世の中にはさくさく本を捨てられる人もいるみたいだけど、モノを捨てること自体への抵抗感と、いつか参照したくなるかもという気持ちから(多くの本についてそんなことほぼないとわかっているにも関わらず)、個人的にはなかなか本を捨てられないでいた。しかし、電子化して保存してしまえば、少なくとも後者の問題は解決できる。また、スキャンするためにいったん本を分解してしまえば、もはやただのゴミなので、「本だから」捨てにくいという心理的バリアも超えやすくなるように思う。

処分という観点からは、選別の必要が(あまり)ないという点も重要。「いつか必要になるかもしれない本」だけを残しておこうとか思うと、その判断のための時間が全体の処理を止めてしまって進まなくなる。しょせん個人が読める量の本を電子化したファイルの総量などは昨今のディスク容量からすればタダみたいなものなので、判断せずにどんどん処理してどんどん捨てられるようでないといけない。ちなみに、これを書いている時点で28冊スキャンして約1.6GB。普段使いのMacBookでもまだ50GBの空き容量があるので、当分は問題ない。

さらに、言わずもがなながら、(捨てるかどうかは別として)電子化すること自体のメリットも多々ある。OCRと組み合せれば(とくに索引のついてない本の場合)検索が格段に容易になるし、参考書の類いを出先で参照したいというような場合でも重い本を持ち歩く必要がなくなる。適切にバックアップをとっていれば事故による消失にも強い。

もう一つ個人的に大事なポイントは、物理媒体としての本を処分することで生活の自由度が上がるということ。たとえば、最近引越しして個人で使える専有面積が狭くなり、本をどこにしまうかということを考えている途中だったのだが、これからは基本的に「読んだらPDFにして捨て」という方針にすることで問題自体がなくなってしまった。今後また引っ越すような場合でも、本を置くスペースの分を省略できるので、より安い家賃で済む、可能性もある(幸か不幸かシリコンバレー界隈だと部屋のスペースそのものにはあまり金銭的価値がないようではあるが)。また、今後クビになって日本に帰ったり、はたまたどこか別の地で働くことになったりした場合の移動コストも下がり、その分そういう選択肢を取るための敷居も下がると期待できる(今回アメリカに来るにあたって持ってきた荷物のうち、たぶん重量ベースだと半分以上は本だった)。

いいことずくめってことで、早速スキャナと断裁機を購入。スキャナは「整理HACKS!」でもおすすめのScanSnap S1500M (Macで使うのでM)。余談ながら、実は最初アメリカ国内で買ったら日本語のOCRが使えず、泣く泣く返品した上で日本出張ついでに買い直すはめに。(返品は返送料の$10程度だけの負担だったので金銭的なダメージはそれほどでもなかったが、無意味に時間を浪費してしまった)。ソフトウェアだけの問題だと思うので、つまらんlocalizeをするな!と言いたいところだ…。

断裁機には言語問題はないのでアメリカ国内で調達。QCM-1200E desktop stack paper cutter。全然知らないメーカーだけど、オンラインのレビューを見る限りでは評判良さそうだったのと、新品ならたとえばAmazon価格$399.99のところメーカーのrefurbish品として買えばほぼ半額で結構安いということでさっくりクリック買い。まあ外したと思えば大抵のものは返品できるというのもアメリカでの買物のよいところ。中古とはいってもメーカー自身からの出品だし、多少耐久性とかに問題があったとしても、もともとが業務用の製品だろうし、個人ユースではそこまでの品質は必要じゃないから中古で十分。結果的には、600ページ超の分厚い本も一振りでばっさり切れるので気に入っている。

買い直したScanSanpは、これまでのところ実によく働いてくれている。読み取り+OCRすると一冊あたり10-20分くらいかかるが、マルチフィード+両面読み取り機能のおかげで、スキャンさせている間は別のことができる(これを書いているいまもスキャン中)。なので、空き時間に少しずつ処分を進められる。

OCRの精度は、完璧とは言いがたい感じだが、まあ個人的な需要から考えれば許容範囲内という感じか。ScanSnapの設定上は、某氏のメモも参考に「スーパーファイン」画質にして、圧縮率をデフォルト設定から一段階上げて”4″にしている。標準の品質だとOCRの効きが悪いらしい(自分では試していない)。圧縮率は、当初試行錯誤してたときに間違って巨大(300MB程度)なファイルを作ってしまったので上げてみたんだけど、いま約300ページの本をスキャンして比べてみたら67MBと60MBで、約11.7%程度の差だった。誤差と見るか有意な差と見るか、微妙なラインだ…

一つだけやや不便なのは、PDFのページ番号が必ずしも本のページ番号と一致しないこと。スキャンしたPDFには自動的に1ページからはじまる番号が付いているが、たとえば本文の前まで(目次など)をi, ii, iii, などのように本文と分けて番号付けしているような本だと、そのオフセットの分だけPDF上のページとずれてしまう。また、ScanSnapは空白ページを読み飛ばすようになっているらしく(それはそれで賢いのだが)、読み飛ばされるページが間に入るとその分もページ番号がずれてしまう。これは、索引ページを見てからPDF上の該当の位置に飛びたい、というような場合にかなり不便。まあ、これを解消するのはかなり難しいような気もするが…。

数冊スキャンしたところで、ふと思いついて「粛清前」のオフィス本棚の現状を記録に残しておくことにした。それが以下の写真。

ちなみに、本棚の右横に積まれている紙束が断裁してスキャンした本。その右横の黒い物体が断裁機(の一部)。

これ以外に、自宅にみかん箱1つ分くらいの本(30冊くらい?)と、神奈川県某所の秘密倉庫に本棚一個分くらいの本がある。後者はまあいいとして、いまの本棚+みかん箱の中身がさっぱりきれいになる日が楽しみだ。

コメント 2 件

  1. みやかわ Says:

    うーむ。紙媒体を捨てたくないので、6畳の部屋に移動書庫を設備してしまったオイラですが(ある意味、故いとじゅんと一緒?)、みかん箱ひとつ、本棚ひとつじゃあ、ほとんど無いのと一緒:-)

    Scanかぁ。子供が大きくなったら「一冊50円でやってくれ」とかいって、小遣いとバーターでやらせるかなぁ。。。

  2. jinmei Says:

    > うーむ。紙媒体を捨てたくないので、6畳の部屋に移動書庫を設備してしまっ
    > たオイラですが(ある意味、故いとじゅんと一緒?)、みかん箱ひとつ、本
    > 棚ひとつじゃあ、ほとんど無いのと一緒:-)

    いや、本棚とみかん箱各1が万人にとって邪魔だなんて言ってないですし:-)

    当然、こういうのは相対的な問題でしょう。図書館並みの空間と設備を持って、専属の司書さんを雇える人なら何万冊あっても邪魔ってことはないでしょうし、トランク一つで常時世界を旅しながら生活してるような人なら、みかん箱どころか手提げ袋一つ分の本だって邪魔でしょうし。

    6畳一間で細々と暮らしてる人間には、本棚一個分は大きいってことです。

    あと、邪魔かどうかは、物理的に存在してる本がその人にとってどういう意味があるかにもよりますよね。本棚に一杯本が並んでいる状態を眺めるのが所有欲を満たしてくれて嬉しい、という人にとってはお金を出してでもそのスペースを確保することに意味があるでしょうし、電子化して物理的に見えなくなるなんてとんでもないってことになります。僕は基本的には本は情報のソースと捉えてるので(まあそれが普通だと思いますが)、仮に置き場を確保できるとしても情報として扱いやすい形で持っておける方が嬉しいです。

    そういう意味では、6畳の部屋に移動書庫をお持ちの人でも、突然アメリカに出向なんてことになったらやっぱり困るのでは:-)

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