Oct 17

ちょっと前になるけど、以前の検討の通りtraditional IRAの口座をFidelityに開設した。もともと一般の口座を持ってるからというのも大きいと思うが、手続き自体はwebベースでさくさく進み、とくにはまるところもなく完了。

早速拠出限度ぎりぎり(今年は$5000)まで資金を移動し、これも当初方針通りVanguard REIT ETF (VNQ)に拠出分のほぼ全額を投資。これで年が開けるまではIRAでやるべきことはなにもなくなった。

そうこうするうちに世紀の大暴落がはじまった。これはいい機会ということで手持ちの余剰資金から想定portfolioにしたがってさらに追加投資。これまでだいぶ膨らんでいた流動資金がようやくはけてきて、全体のportfolioのバランスは以下の図のようになった。

前回検討時(2008年7月)に比べるとだいぶ予定するportfolioに近づいてきた。予定portfolioからの差分は、日本株式がまだちょっとでっぱっている(これは円建てなので最近の円高の影響で実態以上に比率が高いように見えている面もあるが)点と、USドルの流動資産がまだ少し多いという点。ただし、前者については当面は増やしていく予定がないので自然に比率が下がっていくであろうというのと、ちょっとだけ持っている個別株式をそのうち売り払ってTOPIX ETF一本に絞ることも考えているので、その辺で徐々に調整できそう。後者についてはEEMを日本で売って作ったキャッシュを緒事情によりまだUS側に送金してないのがおもな原因で、これも近々解消予定。ということで、もう少しすれば投資すべき流動資金はすべて片付くことになり、あとは毎月の余剰資金を愚直に継続投資するだけなのであまり頭を悩ませずにすみそうだ。

今回資金を整理していて気がついたのは、401(k)口座が通常のindex fundからETFへのリレー投資用に使えそうだということ。以前、401(k)について考えたときの結論は、「扱っているfundはコスト(expense ratio)高でいまいちだが、税金の控除効果が非常に高いので拠出すべき」というもので、そのときの方針通り拠出限度目一杯を目標に、全額をMMFとして持っていた。これに加えて、401(k)口座内での運用先の変更(transfer)に際しては税金が繰り延べられるという利点に注目すると、ある程度まとまった運用資金ができるまでは401(k)の割高fundを持っておき、ETFの購入手数料率が十分に低くなったら401(k)側をMMFにtransferした上でほぼ同額のETFを個人口座で購入する、という方法が使えそう。401(k)内のfundは大体no loadのようなので、この方法なら、スイッチの際に売却益が(出た場合に)課税されてしまうという点と、売買回数が多くなるので(下手をすると)手数料が余分にかかってしまうという、リレー投資の際の最大の問題を両方とも回避できる。

ということで、ちょうど暴落でお買得だったということもあり、この方法も早速実施。とりあえずMMFから半額をS&P 500に連動するindex fundにtransferした。手持ちのVanguard ETFとぴったり指数が一致するようなfundがないのがちょっと痛いが、S&P 500ならVTIとほとんど同じような値動きをしているようなので、比較的短期間にスイッチする分には問題ないと判断した。

以上の一連のオペレーションのうち、IRAの開設とかEEMの売却とかは暴落にあわせたわけではなくて、もっぱら個人的なスケジュールの都合によるものだが、いろいろ資金を動かしたので改めて損益率を計算してみたら、やっぱり大幅な含み損が出ていた。2002年7月に投資家デビューして以来、時価が投資額を下回ったことはほとんどなかったのだが、さすがに現在は日本株も25%の損失、割合最近買ったUS株は27%の損失になっている。

しかし、お買得だと思うことはあっても、これで顔面蒼白になるとか、投資意欲が失われるとかいうことはまったくない。一つには、借金があるわけでもなく、失職その他万一の場合も含めた生活資金としての流動安定資金は別途十分に備えているので、運用資産を売る理由が当面(おそらく数十年先まで)なく、現在の価格がどうであろうと関係ないからだ(倒産の危険がある個別企業の株式に大きな体重を預けたりしていれば別だが、そういうわけでもない)。

もう一つには、資本主義経済が健全に機能する限り、自分がこの資産を必要とするときまでには十分に景気が回復する(したがって株価も上がる)場面がやってくると確信しているからだ。現在の状況は、資本主義経済の健全性そのものを問われている場面だという見方もできるかもしれないが、比較的長い目で見れば、むしろ個別の金融政策や国際協調のレベルが向上して危機をコントロールできるようになっていることの実例となるような気がする。もちろん、超長期の間に、いまの経済のモデルを根本から覆すようなまったくの想定外の事態がおきて(宇宙人が侵略してきてみんな奴隷になってしまうとか)、どれだけ上手に分散した資産でも紙屑になってしまう、というようなことがないとは言い切れないが(という意味では景気回復を「確信」までいうと言い過ぎかも)、そういう場合ではおそらく何をしていたとしても無駄だろうから、心配しても仕方がない。

…というように、冷静に事態を眺めている個人は多いのではないかと思うのだが、新聞の記事とかを見ると、「株価ボードを不安そうに見つめる人」などが強調されることの方が多かったりして、どうもずれを感じてしまう。マスコミの頭の中にはデイトレーダー(もしくは引退間際になって大量の株式を抱えてしまってるような人)のことしかないのだろうか?

もっとも、「引退間際になって大量の株式を抱えてしまう」ことがないようにするための具体的な戦略は自分自身持ち合わせていないので、この点は他山の石としないといけない。世の中、「いかに投資(拠出)するか」についてのよい参考書はたくさんあるのだけど、出口戦略について明快なヒントになるような解説がなかなかなく(個別の事情による部分が大きすぎて一般化できないということもありそうだが)、この辺は自分でやりながら考えていくしかなさそう。

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